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固定残業代を就業規則で導入する方へ

※このページは2017年11月23日に更新されています。

残業代は多くの企業で悩みのタネとなっていますが、この残業代を毎月固定金額で支払っていくという手段が固定残業代(定額残業代)です。

固定残業代は、ここ数年で導入する企業が増えてきており、認知度も高くなってきています。

しかし、導入企業が増加することに伴い、間違った設計・運用をしているケースも増えており、トラブルも比例して増えているのも事実です。

このページでは、固定残業代制度を法的に問題なく活用するためのポイントと注意点についてご説明いたします。

目次

  • どうすれば導入できるか?導入の要件について
  • 固定残業代のよくある間違ったやり方
  • 固定残業代が認められなかった場合のリスク
  • 固定残業代の導入の手順
  • 導入後の運用のポイント
  • 導入の費用、スケジュール
  • 固定残業代の導入について無料相談のご案内

どうすれば導入できるか?導入の要件について

固定残業代を導入するには、以下の要件を満たす必要があります。

  1. 固定残業代が、それ以外の賃金と、明確に区分されていること
  2. 固定残業代に、何時間分の残業代が含まれているのかが、明確に定められていること
  3. 実際の残業時間(時間外労働)が、固定残業代で定めた時間を超えた場合には、別途割増賃金を加算して支給すること

おおまかにいえばこれらのポイントを満たせば導入することができます。

1については、固定残業代と基本給や他の手当と明確に区別できるようにしておく必要があります。

「基本給に30時間分の残業手当が含まれる」といったやりかたは法的に認められません。

2については、固定残業代の金額を基本給などの他の賃金と分けるだけではなく、その分けた金額が何時間分の残業代であるのかを明確な計算根拠をもとに定めておく必要があります。

例えば、「30万円を基本給、3万円を固定残業代とする」とだけ定めた場合にはこの3万円の固定残業代が何時間分の残業手当なのかがよくわかりません。

また、残業と一口にいっても、割増賃金としての割増率が異なるため、何の時間外労働の何時間分なのかを明確にする必要があります。

<代表的な割増賃金の割増率>

  • 法定時間外労働      25%
  • 深夜労働         25%
  • 深夜労働+法定時間外労働 50%
  • 法定休日労働       35%

加えて、残業には健康面を考慮し、建設業などの一部の例外業種を除き1ヶ月45時間の限度基準というものがあります

時間外・休日労働に関わる協定届(36協定)もこの限度時間を基準に作成しますので、固定残業代の設定時間も45時間に収めておくべきでしょう。

その他にも、社員と個別に結ぶ労働契約書や毎月支給する給与明細書にも明記しておくことや、手当の名称は一目で残業代とわかるものにする、といった注意点があげられます。

 

3についても当然厳守する必要があります。

固定残業代を導入しても、労働時間の管理は必要です。

固定残業代で設定時間を超えた人には毎月超過分の残業代を加算して支給する必要があるため、毎月の勤怠管理を完璧に行う必要があります。

中でも注意したいのが、割増率の違う残業の取扱いです。

例えば、固定残業代の定めを「時間外労働として20時間分」と設定したとします。

そして、実際の1ヶ月の労働時間の集計が以下となりました。

  • 時間外労働 22時間
  • 深夜労働   5時間

この場合、2時間分の時間外労働と5時間分の深夜割増賃金の加算支給が必要になります。

この不足額の処理がきちんとできていないと、固定残業代自体が否認されてしまう傾向にありますので、勤怠管理と給与計算が万全ではない会社は未払い賃金の大きなリスクを負うことになります。

固定残業代のよくある間違ったやり方

固定残業代の要件をみたところで、次に弊所がよく見かける間違ったやりかたを以下の通りご紹介させて頂きます。

  1. 基本給に残業代を含めているが金額をわけてはいない
  2. 営業手当などの手当を残業手当とみなしているが就業規則は特にない
  3. 適当に基本給と残業手当を分けているが計算はしたこともない
  4. 就業規則には規定があるのに、給与明細では何もわかれていない
  5. 固定残業代の制度は就業規則で規定したが労働時間は管理していない
  6. 労働時間の記録はあるが、その通りに不足額を支払っていない

もし、あなたの会社で上記の項目に該当することがあれば、労働者とトラブルになった場合に会社が負ける可能性が極めて高くなりますので、早急な改善をおすすめいたします。

固定残業代が認められなかった場合のリスク

では、もし万が一労働者とトラブルになり、裁判などで固定残業代が認められなかった場合にはどんなリスクがあるのでしょうか?

固定残業代が、認められず無効となれば今まで支給していた固定残業代は残業代とはみなされず、残業代は未払いとなってしまい会社には残業代の支払い義務が発生するという恐ろしいリスクがあります。

例えば、社員Aさんに、月額で合計30万円の給与を基本給25万円、固定残業代5万円として支給していたとします。

その後、何らかの不備により、固定残業代が認められず無効となってしまうと、会社としては既に払ったつもりになっている固定残業代の5万円分も残業代ではなく基本給としてみなされ、全く残業代を支払っていないことになります。

この時にさらに金額を大きくする要因として、本来は25万円をもとに残業代を計算するところが、30万円をもとに残業代を計算されてしまうことにあります。

※1時間あたりの残業単価が増加するという皮肉な結果を招きます。

このように、固定残業代は使い方を間違えると、会社の全く意図しない結果を生むリスクを抱えた給与制度になります。

固定残業代の導入の手順

固定残業代を導入したいと考える会社の要望をお聞きすると「総支給額は変えずにうまく導入したい」というパターンが非常に多いのが実態です。

このような場合には、労働条件の不利益変更になるため、導入には以下の手順で進めることとなります。

社員の残業時間を集計・分析し設定時間を検討する

固定残業代の導入には社員の皆さんの実際の残業時間がどの程度であるかを把握することから始まります。

新制度の総支給額を昇給するか検討し、人件費変動のシミュレーションをする

固定残業代の設定時間、新制度の総支給額といった要素を検討し制度導入後の人件費を試算します。

設定時間と総支給額は社員の不満やモチベーションを下げることにもつながるため、慎重な検討が必要です。

就業規則や賃金規程を整備する

会社側で検討した内容を明文化し、就業規則や労働契約書に落とし込んでいきます。

労働者と個別の同意を得た上で制度を導入する

単純に固定残業代を上乗せするパターン以外では、労働条件の不利益変更となり社員と個別の同意を得る必要があります。

よって、社員の同意が得られなければ再度制度の中身を調整する必要に迫られます。

導入後の運用のポイント

固定残業代制度を導入後に制度をうまく運用するためのポイントは、次の2つです。

  1. 労働時間、勤怠管理の徹底
  2. ミスのない給与計算

やはり、社員の労働時間をしっかりと記録し、労働時間に応じて支給するという極めて基本的な原則が大事になります。

しかし、思いのほか残業時間を正確に集計すること、残業代を正確に計算することは複雑で難しく、間違っているつもりはないのに間違っているケースが非常に多いのが中小企業の実態です。

弊所でも、新規のクライアントの初回相談で、就業規則は社労士の先生に頼んで作ってもらって、内容もしっかりしたものがあるにも関わらず、経営側・社員側ともにその内容を理解しておらず、まったく運用ができていないケースを何度も見てきました。

また、弊所の実際のサポート事例でよくみられるパターンとして、制度導入前は労働時間管理や給与計算がアバウトであったり、アナログで手間がかかっていたりすることがあります。

このような場合は、固定残業代を導入することをきっかけとして、ぜひ労働時間管理や給与計算をIT化することをオススメいたします。

弊所では、IT化を実現するために、どんなツールやサービスを選ぶ段階から一緒になって取り組み、導入を支援しております。

加えて、固定残業代の制度導入後にミスのない給与計算を頼みたいというご要望も多く、制度導入を機に弊所に給与計算のアウトソーシングを依頼される企業様も多くなっております。

固定残業代制度を作るだけではなく、作ってきちんと運用し、本当の意味で会社のリスクを排除する。これが弊所のやり方です。

導入の費用とスケジュール

固定残業代を導入するためのサービスとして、弊所では就業規則コンサルティングをご用意しております。

導入の費用については社員の人数やオプションとなるサービスをどこまでつけるかによって変わってきますが、目安としては35万もしくは45万円が基本プランとなります。

スケジュールについては、3ヶ月間が最短納期となります。

固定残業代の導入について無料相談のご案内

ここまで、固定残業代制度は設計・運用面でそれぞれポイントがあり、実際に運用してしく方が難しいということをお話してきました。

ルールや制度を作ったとしても、その制度を適切に運用するためには、労働法に関する豊富な知識と現場で培った経験値が必須条件となります。

 

これは、率直に言って経営者が一人でやるには簡単にできることではありません。

固定残業代制度の規定のサンプルはネットにもあまりなく、書籍を購入し、ひな形を利用して作ったとしても、きちんと運用するには勤怠管理を法的に問題なく実施し、残業代計算も正確に過不足なく実施する必要があるため正直難しいと言えます。

また、新しい制度を導入する際には、社員に説明するための資料を作り、これをもとに社員に説明し、納得を得るという作業が必要になります。

これだけの作業を中小企業では、経営者ご自身もしくは人事担当者が行うのは相当ハードルが高いです。
 
注意点が非常に多い、この固定残業代を導入するには、この制度に詳しい経験豊富な専門家に依頼するのが一番安心です。

なお、弊所代表の志戸岡は固定残業代を多くの会社で導入し、運用サポートを実施しております。

どのような流れで進めていくべきか、また、その際にどのような資料を用意し社員に説明をすれば社員が納得しやすいのか、そのノウハウを持っています。

制度の導入によって、社員各人の給与がどのように変化するのかといった賃金のシミュレーション資料も作成し、会社・社員双方が誤解を生じないようなサポートをします。
 
残業代でお悩みや不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

当事務所では、経営者や人事担当者の方からのご相談は初回相談は無料にて承っております。お電話とメール、ご都合のよい方法でご連絡ください。

また、御要望があれば、電話だけではなく、弊所へお越し頂ければ対面での相談も初回は無料にてご対応させて頂きます。

就業規則のご相談

弊所へのご相談の流れ

お問合せから御相談、契約までの流れをご説明します。

お問合せ

まずは電話または問合せフォームにてお問合せください。この段階では一切費用は頂きません。

対面相談(来所)

お問い合わせに対する回答を踏まえ、対面相談を希望される方は弊所へ来所頂き、直接お話を伺います。この段階も一切費用は頂きません。

ご契約

ご依頼内容に応じて見積を提示致しますので、サービス内容にご納得いただけたら、契約となり、この段階から報酬が発生致します。

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